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強化学習(Reinforcement Learning)
強化学習(Reinforcement Learning)とは、エージェント(AI)が環境との相互作用を通じて報酬を最大化する行動を学習する手法です。 試行錯誤を繰り返す中で、「どのような状況でどの行動をとると最も得をするか」を自律的に獲得していきます。 この手法は、教師あり学習のように正解ラベルが与えられるのではなく、ある行動に対して「報酬(Reward)」または「罰(Penalty)」が返ってくるという形式で学習が進みます。 エージェントは、この報酬を最大化するような行動方針(ポリシー)を学びます。 強化学習の基本構成要素: • エージェント(Agent):行動を選択する学習主体 • 環境(Environment):エージェントが操作する世界(例:ゲーム、シミュレーション空間) • 状態(State):現在の環境の状況 • 行動(Action):エージェントがとる選択肢 • 報酬(Reward):行動の結果として受け取る評価 • ポリシー(Policy):行動の選び方を定める戦略 • 価値関数(Value Function):ある状態や状態-行動の組がどれだけ有望かを数値化 強化学習が使われる代表的な分野: • ゲームAI:AlphaGoやOpenAI Fiveなどの高度な戦略AI • ロボティクス:自律移動、物体操作、ドローンの制御 • 自動運転:状況に応じた運転判断の最適化 • 広告配信やレコメンド:ユーザー行動を考慮した長期的な最適化 代表的なアルゴリズム: • Q学習(Q-Learning) • SARSA • DQN(Deep Q-Network) • PPO(Proximal Policy Optimization) • A3C(Asynchronous Advantage Actor-Critic) 強化学習の特徴は、長期的な成果を考慮した意思決定が可能になる点にあります。 その一方で、学習に多くの試行錯誤や計算コストを要するという課題もあります。 近年では、深層学習と強化学習を組み合わせた「深層強化学習(Deep Reinforcement Learning)」が台頭し、複雑な環境下でも高精度な行動選択が可能になっています。 強化学習は、“自ら学ぶAI”の代表的な枠組みであり、より高度で柔軟な人工知能の実現に欠かせない技術です。