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記号的人工知能(Symbolic AI)

記号的人工知能(Symbolic AI)とは、論理やルール、記号(シンボル)を用いて人間の知的な推論や判断を模倣する人工知能のアプローチです。 「古典的AI」や「ルールベースAI」とも呼ばれ、1950年代から1980年代にかけて主流となったAIの研究分野であり、現代のAI技術の土台を築いた歴史的に重要な枠組みです。 このアプローチでは、世界を「記号(symbol)」としてモデル化し、 「AであればBである」というような論理ルールや知識ベースを構築して、コンピュータに思考させます。 推論エンジンがこうしたルールを使って問題を解き、結論を導くのが基本的な構造です。 代表的な特徴: • ルールと論理に基づく明示的な知識表現(if-then形式など) • 推論過程が可視化でき、説明性に優れている • 人間の論理的思考に近い構造を持つ • エキスパートシステムやプランニング、知識表現、意味ネットワークなどで活用 たとえば、医療診断システムや故障原因の特定支援ツールなど、明確なルールに基づく判断が求められる分野では、記号的AIは高い信頼性を発揮します。 一方で、ルールの整備や更新にコストがかかること、曖昧さや例外への対応が苦手であることから、近年では大量のデータから学習する**機械学習(特にディープラーニング)**が主流となっています。 しかし近年では、記号的AIと統計的AI(サブシンボリックAI)を組み合わせた「ハイブリッドAI」や「ニューロシンボリックAI」も注目されており、説明可能性や論理推論の復権という観点から、再評価が進んでいます。 つまり、記号的AIは「知識をルールとして明示的に教える」ことでコンピュータに賢く振る舞わせる、AIの原点とも言えるアプローチです。