
キロ
Kiro
の使い方・機能・解決する業務課題
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Kiro(キロ)とは?
KiroはAWSが提供するエージェント型のAI開発ツール。プロンプトを要件定義・設計・実装タスクの3文書に分解してから実装する「仕様駆動開発」が特徴で、IDE・CLI・Webから使える。Claude系など複数のAIモデルに対応し、無料プランは月50クレジット、有料はPro月20ドルから。UIは英語。
解決する業務課題
「Kiro」のサービス詳細
Kiroとは
Kiroは、AWS(Amazon Web Services、米国)が提供するエージェント型のAI開発ツールです。プロンプトをそのままコードにするのではなく、要件定義・設計・実装タスクの3つのドキュメントに分解してから実装を進める「仕様駆動開発(spec-driven development)」を最大の特徴とします。
2025年7月にプレビュー公開され、2025年11月17日に一般提供(GA)が始まりました。デスクトップIDE(Code OSSベースでVS Codeの設定・テーマをインポート可能)のほか、ターミナル用のCLI、ブラウザで動くKiro Web(プレビュー)、モバイルアプリ(プレビュー)が提供されており、AWSのサービスでありながらAWSアカウントなしで利用できます。
「作ってから直す」ではなく「合意してから作る」
AIコーディングの典型的な失敗は、意図が曖昧なままエージェントが大量のコードを書き、後から手戻りが起きることです。Kiroはこの順序を逆にします。プロンプトを投げると、まず次の3ファイルが生成され、各段階で人間がレビュー・修正してから次へ進みます。
requirements.md
- ユーザーストーリー
- EARS記法の受け入れ基準(「WHEN…THE SYSTEM SHALL…」形式)
design.md
- アーキテクチャ・コンポーネント設計
- シーケンス図・データフロー・エラー処理方針
tasks.md
- 順序付けされた実装タスク
- 依存関係のないタスクは「Wave」単位で並列実行
各ドキュメントを人間が承認してから次の段階へ進む。バグ修正用には requirements.md の代わりに bugfix.md(バグ分析)を生成する
GA時には、仕様と実装のずれをランダム生成テストで検証するプロパティベーステストと、エージェントの実行を途中の状態まで巻き戻せるチェックポイントが追加されました。
使い方
- ダウンロードする — 公式サイトからIDE(macOS/Windows/Linux)を入手します。ターミナル派はCLIをコマンド1行(
curl -fsSL https://cli.kiro.dev/install | bash)で導入できます。 - ログインする — Google・GitHub・AWS Builder ID・AWS IAM Identity Centerのいずれかで認証します。AWSアカウントは不要です。
- VS Codeの環境を引き継ぐ — IDEはCode OSSベースで、VS Codeの設定・テーマをインポートできます。
- Specセッションで要件をつくる — 作りたい機能を自然言語で伝えると requirements.md が生成されます。受け入れ基準を読んで、足りない条件を直します。
- 設計とタスク分解を承認する — design.md、tasks.md の順にレビューします。
- タスクを実行する — タスクごとに実行状況がリアルタイムに表示されます。やり直したいときはチェックポイントから巻き戻します。
- SteeringとHooksを育てる — コーディング規約などをSteeringファイルに書いておくと以後のセッションに常時適用され、ファイル保存などをトリガーにテスト実行等を自動化するAgent Hooksも設定できます。
主な機能
01Specs(仕様駆動開発)
- 3ドキュメント生成 — requirements.md/design.md/tasks.md を段階的に生成し、承認してから実装に進む
- Quick Spec — 小さな変更向けに3ドキュメントを一度に生成する軽量モード
- Bugfix Specs — バグ修正に特化し、バグ分析から修正タスクを組み立てる
- 要件分析 — 矛盾や抜けのある要件を実装前に検出する
- プロパティベーステスト — 仕様から抽出した性質にもとづきランダムなテストケースを生成し、実装が仕様どおりかを検証する
02エージェントの制御
- Steering — プロジェクトの規約・前提をファイルに書き、全セッションに自動適用する
- Agent Hooks — ファイル保存などのイベントをトリガーに処理を自動実行する
- チェックポイント — エージェント実行の各ステップを自動保存し、任意の時点へ巻き戻せる
- Permissions — エージェントに許可する操作を制御する
- MCP対応 — Model Context Protocolで外部ツール・APIに接続。Figma・Postman・Datadog・Terraformなどとの連携を公式が挙げている
03モデル選択
- Auto(乗数1.0x) — タスクに応じて最適なモデルへ自動ルーティング
- Claude系 — Opus 5(2.2x)・Sonnet 5(1.3x)・Haiku 4.5(0.4x)など。モデルごとのクレジット乗数で消費量が変わる
- GPT系・オープンウェイト系 — GPT-5.6系、DeepSeek・Qwen3 Coderなどの低乗数モデルも選べる
04提供形態
- IDE — デスクトップアプリ。VS Code互換の編集体験
- CLI — ターミナルで同じエージェント・Steering・MCP設定を共有
- Kiro Web/Mobile(プレビュー) — クラウドのサンドボックスでエージェントを実行
- Kiro Crew — オープンソース開発向けワークスペース
料金プラン
2026年8月19日時点の公式表記です。米ドル・税抜(日本の請求先住所には消費税が加算される旨が公式FAQに記載)。円建て表示はありません。全プランともクレジット制で、日次・週次の利用制限はありません。
| プラン | 月額(USD・税抜) | 月間クレジット |
|---|---|---|
| Free | $0 | 50 |
| Pro | $20 | 1,000 |
| Pro+ | $40 | 2,000 |
| Pro Max | $100 | 5,000 |
| Power | $200 | 10,000 |
- クレジットはエージェントの作業量に応じて0.01単位で消費され、選ぶモデルの乗数(例: Opus 5は2.2x、Haiku 4.5は0.4x)で増減します。未使用分の翌月繰り越しはありません
- 追加クレジットは1クレジット$0.04で、$5〜$100のパックを購入できます(購入から12か月有効)。超過分の上限額設定・前払いにも対応
- 無料プランから初めて有料プランに登録すると$20分のクレジット特典があります
- チーム利用はAWS IAM Identity Center経由でプラン割り当て・請求を一元管理できます。シリーズB以前のスタートアップ向けにKiro Pro+を1年分提供するプログラムもあります(AWS Activateクレジットと併用可)
無料プラン・トライアル
期間限定トライアルではなく、恒久的な無料プランとして月50クレジットが付与されます(毎月リセット・繰り越しなし)。SpecsやHooksなどの機能自体は使えますが、50クレジットは複雑なタスクなら数回で使い切る量です。料金ページでは無料プランで選べるモデルはオープンウェイト系とClaude Sonnet 4.5と記載されています(2026年8月19日時点)。仕様駆動開発の流れを試すには十分ですが、日常の開発に組み込むならProプラン以上が前提と考えるべきです。
日本語対応
- UI・ドキュメント: 英語のみです。日本語UIは公式に案内されていません
- 利用可否: 日本は個人プランの提供対象国に含まれ、日本の請求先住所では消費税が適用される旨が公式FAQに記載されています
- 入出力: Kiroとして日本語対応の公式表明はありません。搭載モデル(Claude・GPT系)自体は日本語での指示に対応するモデルですが、生成される仕様書等の既定の言語について公式の記載はありません
- サポート: 日本語サポート窓口の案内はありません
評判・導入実績
導入企業名・ユーザー数などの具体的な数値は公表されていません(GA発表記事にも記載がありません)。公式ブログが公表している事実としては、2025年7月のプレビュー公開後にSpecsが強く支持されたこと(公式表現: strong adoption of Specs)、それを受けて約4か月でGAに到達したこと、GA後もClaude Opus 5・Sonnet 5・GPT-5.6の追加やKiro Web・iOS版の公開など月次で機能追加が続いていることが挙げられます。
他社ツールとの違い
| 製品 | 形態 | 進め方の特徴 |
|---|---|---|
| Kiro | IDE+CLI | 要件・設計・タスクの文書を先に作り、承認してから実装する仕様駆動 |
| Cursor | AIネイティブIDE | チャットとTab補完で書きながら進める。速度重視 |
| Claude Code | CLI | ターミナル常駐のエージェントに対話で任せる |
| Cline | VS Code拡張 | 使い慣れたVS Codeに後付けし、APIキー持ち込みで使う |
最大の違いは「文書を先に作って合意する」工程が製品の中心にあることです。CursorやClaude Codeでも指示の工夫で似た進め方はできますが、Kiroは要件(EARS記法)・設計・タスク分解の生成とレビューをワークフローとして強制できます。探索的にさっと書きたい場面より、仕様の手戻りが高くつくチーム開発・長期運用のコードベースに向いた設計です。VS Codeから移行せずエージェントだけ足したい場合はCline、エディタごと乗り換えるならWindsurfも比較候補になります。
よくある質問
Q. 無料で使えますか。 無料プランがあり、月50クレジットの範囲で使えます。期間制限はありませんが、繰り越しもありません。
Q. AWSアカウントは必要ですか。 不要です。Google・GitHub・AWS Builder ID・AWS IAM Identity Centerのいずれかでログインできます。
Q. VS Codeから移行できますか。 IDEはCode OSSベースで、VS Codeの設定・テーマをインポートできます。
Q. 書いたコードがAIの学習に使われませんか。 企業契約・IAM Identity Center経由の利用ではコンテンツは学習に使われないと公式FAQに記載されています。無料プラン・ソーシャルログインの利用ではサービス改善に使われる可能性がありますが、オプトアウトできます。
Q. クレジットを使い切ったらどうなりますか。 有料プランでは1クレジット$0.04で追加購入できます。使いすぎを防ぐ上限額の設定や前払い購入にも対応しています。
Q. 解約はできますか。 公式ドキュメント(Billing)に解約手順が用意されています。返金の扱いについては公式FAQに明記がありません。
提供元
提供元はAWS(Amazon Web Services)です。Amazon(NASDAQ: AMZN)傘下のクラウド事業者で、Kiroは kiro.dev の独立ブランドとして提供され、利用にはAWS Customer AgreementとService Termsが適用されます。AWSはコーディング支援では Amazon Q Developer も提供していますが、Kiroは仕様駆動開発を中心に据えた別製品です。2025年11月のGA以降、モデル追加や提供形態の拡大(Web・モバイル)が継続しており、AWSの開発者向けAI戦略の中核に位置づけられています。
本ページの情報は2026年8月時点で公式サイトに公開されている内容にもとづきます。機能・料金は変更されることがあるため、最新の情報は公式サイトをご確認ください。
