DeepSeek-V4.1-Flash-1017とは【2026年10月17日公開】APIの料金(円換算)・商用利用・安全性・V4-Proとの違い
DeepSeek(ディープシーク)は2026年10月17日、V4.1-Flashの小改良版「DeepSeek-V4.1-Flash-1017」を公開し、Web版・アプリ・API(deepseek-flash)を同日に切り替えました。重みはMITライセンスで商用利用でき、コード修正のベンチマークDeepSWE v1.1では77.0とClaude Opus 5(74.0)を上回りますが、数字は自己申告で、Opus 5が上の項目も多くあります。この記事では、公式のAPIドキュメントとHugging Faceのモデルカードにもとづいて、何が変わったか、APIの料金を円でいくらか(日本時間のピーク時間帯と半額のオフピーク)、11月1日から課金が始まるSearch/Fetch API、V4-Proの現状、中国のサーバーに保存されるデータの扱いと自社の環境で動かす選択肢を整理します。
中国のAI企業DeepSeek(ディープシーク)は2026年10月17日、新しいモデルDeepSeek-V4.1-Flash-1017を公開しました。9月10日に出たV4.1-Flashの小改良版で、Web版・アプリ・APIの中身が同じ日にこのモデルへ切り替わり、重みはMITライセンスでHugging Faceに公開されています。
公式のモデルカードでは、コード修正のベンチマークDeepSWE v1.1で77.0と、AnthropicのClaude Opus 5(74.0)を上回る数字を出しています。日本でもはてなブックマークの人気エントリーに入り、PC Watchが報じました。
この記事では、DeepSeekのAPIドキュメント・変更履歴とHugging Faceのモデルカードにもとづいて、何が変わったか、APIの料金は円でいくらか、商用利用できるか、中国発のサービスとしてデータはどう扱われるかを整理します(2026年10月18日時点)。
結論|先に3行で
10月17日から、DeepSeekのチャットとAPIの中身はV4.1-Flash-1017です。APIでモデル名にdeepseek-flashを指定している人は、何も変えずに新しいモデルに切り替わっています。料金も9月から据え置きです。
重みはMITライセンスで、商用利用できます。中国のサーバーにデータを送りたくない場合は、重みを自社のGPUサーバーで動かす選択肢があります(約510GBの重み。一般的なPCでは動きません)。
APIは時間帯で単価が2倍違います。日本時間の平日10〜13時・15〜19時がピークで、それ以外は半額。出力100万トークンでピーク約190円、オフピーク約95円です(1ドル=158.0円で換算)。
DeepSeekとは|読み方と運営元
DeepSeekは、高性能なモデルを低価格で提供し、重みもオープンに公開してきた中国の開発元です。サービス全体の概要はDeepSeekの製品ページにまとめています。
DeepSeek-V4.1-Flash-1017とは
名前の「1017」は公開日(10月17日)です。Hugging Faceのモデルカードは、V4.1-Flash-1017をV4.1-Flashの小改良版(minor update)と位置づけています。土台のモデルは9月10日公開のV4.1-Flashと同じで、性能を上げつつ、タスクの実行時間と出力の長さを短くしたと説明しています。
パラメータ数は「552B」と「763B」の2つが出回っています。552BはV4.1-Flashのモデルカードに書かれたバックボーンの数で、763BはHugging Faceのページが重みファイルから自動で数えた総数です。後者には、別枠の条件付きメモリ(Engram、196B)なども含まれます。モデルの規模として公式が示しているのは552Bです。
何が変わったか|ベンチマークは自己申告
モデルカードに載っている主なベンチマークを、前の版(V4.1-Flash)と他社のモデルと並べると次のとおりです。
| ベンチマーク | 何を測るか | V4.1-Flash-1017 | V4.1-Flash(9月) | Claude Opus 5 | GPT-5.6 Sol |
|---|---|---|---|---|---|
| DeepSWE v1.1 | 実際のリポジトリのコード修正 | 77.0 | 74.2 | 74.0 | 73.0 |
| Terminal-Bench 4.0 | ターミナル操作のタスク | 42.3 | 31.2 | 51.8 | 39.9 |
| ProgramBench | プログラム開発 | 29.1 | 20.3 | 37.0 | 23.0 |
| NL2Repo-Bench | 指示からリポジトリを作る | 68.2 | 65.4 | 75.3 | 56.8 |
| Automation-Bench v1.0.6 | 業務の自動化 | 60.5 | 54.8 | 50.3 | 45.8 |
| Agents' Last Exam | エージェントの総合課題 | 35.4 | 31.8 | 28.6 | 26.7 |
| HLE(ツールなし) | 難問の知識・推論 | 42.6 | 36.8 | 56.3 | 44.5 |
出典: DeepSeek-V4.1-Flash-1017のモデルカード。DeepSWE v1.1はMini-SWE-V2、Terminal-Bench 4.0はClaude Codeを実行環境に使って測定したと注記されています。
読み方のポイントは3つです。
- Opus 5を上回ったのは一部の項目 — DeepSWE v1.1・Automation-Bench・Agents' Last Examなどでは上回りましたが、Terminal-Bench 4.0・ProgramBench・NL2Repo-Bench・HLEではOpus 5のほうが高い数字です。「コーディングでOpus 5を超えた」と言い切れる結果ではありません
- 数字はDeepSeekの自己申告 — 測定はDeepSeek自身が行ったもので、第三者による検証はまだ出ていません(10月18日時点)
- 前の版からの伸びは大きい — Terminal-Bench 4.0は31.2→42.3、ProgramBenchは20.3→29.1と、同じ土台のまま大きく伸びています。あわせて「タスクの実行時間と出力の長さを減らした」としており、同じ作業を少ないトークン(=安い料金)で終えられる方向の改良です
料金|APIは円でいくらか
チャットは有料プランの案内なし
Web版・アプリのチャットについて、公式サイトに有料プランの案内はありません。料金が設定されているのはAPIで、残高をチャージして使う前払いの従量課金です。
APIの料金(100万トークンあたり)
APIのモデル名deepseek-flashが、10月17日からV4.1-Flash-1017で動いています。変更履歴には「呼び出し方と料金は変わらない」とあり、単価は9月10日の値下げ時のままです。
| モデル | 時間帯 | 入力(キャッシュヒット) | 入力(キャッシュミス) | 出力 |
|---|---|---|---|---|
| deepseek-flash | オフピーク | $0.003(約0.5円) | $0.15(約24円) | $0.6(約95円) |
| deepseek-flash | ピーク | $0.006(約0.9円) | $0.3(約47円) | $1.2(約190円) |
| deepseek-v4-pro | オフピーク | $0.022(約3.5円) | $0.66(約104円) | $1.98(約313円) |
| deepseek-v4-pro | ピーク | $0.044(約7.0円) | $1.32(約209円) | $3.96(約626円) |
出典: DeepSeek API 料金ページ(2026年10月18日確認)。円換算は1ドル=158.0円(2026年10月16日の欧州中央銀行の参照レートから算出)で、実際の請求はドル建てです。税の扱いは料金ページに記載がありません。
ピーク時間帯を日本時間に直すと
公式のピーク時間帯は、UTCで月〜金曜の01:00〜04:00と06:00〜10:00です。日本時間に直すと次のとおりです。
| 時間帯 | 日本時間 | 単価 |
|---|---|---|
| ピーク | 平日 10:00〜13:00、15:00〜19:00 | 表のピーク料金 |
| オフピーク | 平日のそれ以外の時間、土日は終日 | ピークの半額 |
| 中国の祝日 | 終日 | ピークの半額 |
日本の業務時間の大半がピークに重なる点に注意してください。夜間のバッチ処理や、昼休み(13〜15時)に回せる処理は、時間をずらすだけで半額になります。日本の祝日は対象外で、中国の祝日(国慶節など)が終日オフピークになります。
Search/Fetch APIは11月1日から課金
同じ10月17日に、DeepSeekは自社の検索エンジンを使うSearch(Web検索)とFetch(ページ取得)のAPIを公開しました。Fetchは取得したページをMarkdownに変換して返します。
| API | 料金 | 無料の範囲 |
|---|---|---|
| Search | 成功した1,000回あたり $0.75(約119円) | DeepSeek Harness・Claude Code・Codex経由でサーバー側から呼ばれる分は、北京時間11月1日0時(日本時間11月1日1時)まで無料 |
| Fetch | 成功した1,000回あたり $0.75(約119円) | 同上 |
失敗したリクエストや結果が空の応答には課金されません。上限は1アカウントあたり毎秒5回です。
V4-Proはどうなったか
料金表にあるdeepseek-v4-proは、8月13日に正式版になった大型モデルDeepSeek-V4-Pro-0813です。V4.1-Flashが出た9月10日の変更履歴には、「利用者の要望を受け、9月14日以降もV4-ProのAPI提供を続ける」と書かれています。9月14日で提供を終える予定だったものを、続けることにしたという案内です。10月18日時点でも料金ページに現行モデルとして載っています。
| deepseek-flash | deepseek-v4-pro | |
|---|---|---|
| 中身 | V4.1-Flash-1017 | V4-Pro-0813 |
| 規模(バックボーン) | 552B | 1.6T |
| 画像入力 | 対応 | 非対応 |
| 料金(出力・ピーク) | $1.2 | $3.96 |
| 同時接続の上限 | 2,500 | 500 |
V4.1-Flashのモデルカードでは、コード修正のDeepSWE v1.1でV4-Proが62.7、V4.1-Flashが74.2、Terminal-Bench 4.0でV4-Proが12.4、V4.1-Flashが31.2と、エージェント系の項目はV4.1-Flash系のほうが高い数字です。新しく使い始めるなら、安くて画像も扱えるdeepseek-flashが基本になります。なお、旧名のdeepseek-v4-flashとdeepseek-v4-flash-vision-expはすでに提供を終えており、指定するとV4.1-Flash-1017で処理され、Flashの料金がかかります。
使い方
チャットで使う
chat.deepseek.com かスマホアプリに登録すれば、そのままV4.1-Flash-1017と対話できます。変更履歴によると、Web版とアプリのモデルも10月17日に新しい版へ更新されています。
APIで使う
- DeepSeekのAPI開放プラットフォームで残高をチャージし、APIキーを発行する
- ベースURLを
https://api.deepseek.com(OpenAI形式)またはhttps://api.deepseek.com/anthropic(Anthropic形式)にする - モデル名に
deepseek-flashを指定する(すでに指定している場合は変更不要)
思考モードが既定で、非思考モードにも切り替えられます。公式ドキュメントには、Claude Code・Codex・OpenCodeなどのコーディングエージェントからDeepSeekのAPIを使う設定手順も用意されています。
Hugging Faceから自社の環境で動かす
重みはHugging FaceとModelScopeで公開されています。ただし重みのファイルは合計約510GBあり、公式の参考実装は8枚のGPUに分けて動かす前提の手順です。個人のPCで試せるものではなく、GPUサーバーを持つ企業や研究機関向けの選択肢です。チャット用のテンプレートは同梱されておらず、プロンプトの組み立てには公式のエンコード実装か、ツールキットの「deepseek-recipe」を使います。
注意点|中国発のサービスとしてのデータの扱い
チャット・APIを使う場合
- プライバシーポリシーで、収集した情報は中華人民共和国にあるサーバーに保存するとされている
- 入力・アップロードしたファイル・チャット履歴などが収集の対象
- 利用規約の準拠法は中国本土の法律
- モデルの訓練に個人データを使うことを拒否する権利は定められている
重みを自社の環境で動かす場合
- 入力はDeepSeekのサーバーに送られない
- MITライセンスなので、商用利用・改変・社内配布ができる
- その代わり、約510GBの重みを動かせるGPUサーバーと運用の手間が要る
- 機密情報・個人情報はチャットやAPIに入れない — 社内規程で海外(特に中国)のサーバーへのデータ送信を制限している会社は多いはずです。業務で使う前に、情報システム部門の判断を確認してください
- ベンチマークは未検証 — 数字はDeepSeekの自己申告です。自社のコードや業務で試してから判断するのが確実です
- 料金は変わることがある — 料金ページには「価格は変動することがあり、DeepSeekは調整する権利を持つ」と書かれています。8月にはピーク・オフピーク制の導入、9月には値下げがありました
- Search/Fetchの無料は10月いっぱい — Claude CodeなどからDeepSeekを使っている人は、11月1日以降は検索・取得の回数に応じた料金が加わります
DeepSeekの製品ページ
DeepSeek | 10月17日からV4.1-Flash-1017に。重みはMITライセンスで公開
DeepSeekは、中国・杭州の深度求索が開発するオープンな大規模言語モデルと、それを使ったチャット・APIサービスです。APIは100万トークンの長文脈・画像入力・OpenAI/Anthropic互換に対応し、ピーク時間帯以外は半額で使えます。製品ページでは、現行モデルの違い、APIの料金表、データの扱いをまとめています。
よくある質問(FAQ)
まとめ
- 2026年10月17日、DeepSeekはV4.1-Flash-1017を公開。Web版・アプリ・API(deepseek-flash)が同日に切り替わり、料金は据え置き
- 重みはMITライセンスで、商用利用できる。ただし約510GBあり、動かすにはGPUサーバーが要る
- DeepSWE v1.1で77.0とClaude Opus 5(74.0)を上回ったが、Opus 5が上の項目も多く、数字は自己申告
- APIは日本時間の平日10〜13時・15〜19時がピークで、それ以外は半額。出力100万トークンでピーク約190円・オフピーク約95円
- Search/Fetch APIは1,000回$0.75。Claude Codeなど経由の分は11月1日1時(日本時間)まで無料
- チャット・APIのデータは中国のサーバーに保存される。機密情報は入れない
あわせて読みたい
- DeepSeekの製品ページ — 現行モデル・料金表・データの扱い
- Claude MaxのAPIクレジットとは — Claude側のAPIをお得に使う方法
- 生成AI(LLM)カテゴリ — 最新の掲載一覧
本記事の情報は2026年10月18日時点で、DeepSeekのAPI料金ページ・変更履歴・公式のお知らせ・Search/Fetchのガイド、Hugging Faceのモデルカード、プライバシーポリシー・利用規約に公開されている内容にもとづきます。ベンチマークはDeepSeekの自己申告です。モデル・料金は変更されることがあるため、最新の情報は公式サイトをご確認ください。
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